日々の出来事や思いつきなどを勝手気ままに綴っております。
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2005年5月31日(火)

早川氏来阪

『へんないきもの』著者の早川いくをさんが取材のため大阪へやって来た。
待ち合わせた新大阪で久しぶりの顔合わせ。いままで何度もメールや電話でやりとりしているので変な緊張感は何にもない。今日これから何があるのかワクワクしているだけだ。
そのまま地下鉄に乗り『大阪市立自然史博物館』へ向かった。
早川さんの眼光するどく生き物の標本に向けられる視線。そしておもむろにバッグから取り出されたカメラ。もうそれからというものは夢中で資料になるものを探しチェックした。
博物館で夢中になっていた我々二人は、『天王寺動物園』の入園締め切り時間を思い出し、急いで地下鉄に乗り込み向かったのだが、あと少しのところで間に合わなかった。まあそういうことも想定の範囲内だ。まず第三セクターの残骸であり大阪市の恥部のひとつ『フェスティバルゲート』を案内した。この大阪に住む者としてあんなへんてこりんなデザインの建築物を大阪以外の人に見られるのはなんとも恥ずかしい限りなのだが、この際見ておいてもらおうと思ったのである。早川さんにはいずれ何かの企画でぶった斬ってほしい。
そのあと長渕剛の「浦安の黒ちゃん」ではないが、『通天閣』の展望台へ上がりパノラマに広がる大阪平野を眺めていただいた。東には動物園、北には訳のわからん観覧車、眼下には新世界の時間が止まった町並みが見える。
この展望台にはビリケンさんが置かれ、その足の裏を手で擦ると幸運が訪れるといわれる。しかし大勢の人達が同じ場所を擦りすぎるせいで、足の裏が縦にすり減っているのである。このすり減り具合からすると、しまいには足には裏がなくなってしまうだろう。

ジャンジャン横丁、動物園前商店街を通り今池の方をぐるりと歩いてめぐった。喫茶店で休憩。様々な人間観察もできて俺自身満足した。

夜は新世界にて関西の挿絵画家仲間である奈路道程氏山本重也氏、そしてうちの相方を交え宴会。
『へんないきもの』テレビ出演裏話、実存する貴重な老挿絵画家話など、いろんな話に花が咲く。宴会はおかげで大いに盛り上がり楽しかった。そして今度の我々の人生に於いてさらに面白い仕事・遊びが展開できる予感をふくらませた。

2005年5月30日(月)

七人の筆侍会合

七人の筆侍の会合が心斎橋の割烹『よし井』にて開かれた。
酒を飲みながらとはいうもののいつになく本気モードの筆侍たち。
この張りつめた空気。額から流れ落ちる汗。緊張感たるや言葉では説明できないところまでに達した。もはやこれまで!さあ決断のときである!
…などと大層に表現して遊んでみたが、ただ単に今年の『七人の筆侍展』のスケジュールが押し迫ってきて焦っているだけなのだった。

2005年5月27日(金)

金鳥小説

kincho-01.jpg

新聞に連載されていた金鳥小説『夏にきた、春』(全10話)が今日で最終回をむかえた。
最近楽しみにしていた小説だった。
ぜひ読んでみてほしい。リンク先で読むことができるので第一話から順に読むことをおすすめします。
肩肘張らずにすんなり入ってきて気楽に楽しめる。そして笑える。俺はこういった小説が好きである。なぜ好きかというと、同業者の奈路さんと俺が作ったへんてこりんなリレー小説『挿繪神社』とどこか空気が似ているように思えるからかもしれない。ちなみに『挿繪神社』はフリーペーパー『堀江ジャンクション』にて連載中。
kincho_novel.jpg

小説とはひと味違う感じも楽しめる連続ラジオドラマ『夏にきた、春』。これは新聞と連動してAMラジオで放送されたもの。リンク先で聞くことができるのでこちらも第一話から順に聞くことをおすすめします。
出演は大滝秀治・加藤治子・岸部一徳というおなじみ味のある顔ぶれ。
大滝秀治に爆笑します!
kincho_radiodrama.jpg

※追記
連続ラジオドラマ『親子水』(全6話)もおもろいよ。淡々としている中に大笑いできるところが仕込んである。いい落とし方です。大滝秀治サイコー!

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2005年5月27日(金)

そうだった

昼すぎに大正のバー『wonder』のマスターH氏がやって来た。
ちょっとした用事だったが、そのこととは別に
「はやく絵を見に来い」と言われてしまった。
そうだった。少し前に絵の審査(この俺が?)を頼まれていたのだが、最近余裕がなくて店には行っていない。
ああ、はやく行かないといけない。

2005年5月26日(木)

長引く

まだ完治にまで至らない結膜炎。
ちょっとモニタをにらんで仕事するとすぐ充血してくる。
案外しつこいのだった。

2005年5月25日(水)

JPRサイトオープン!

JPR-w.jpg 義兄から『日本国際救急救助技術支援会(JPR)』のホームページが出来たという報告があった。さっそくリンクしないと!
JPRとは、発展途上国に救急救助技術を支援する、日本初のNGO団体(非政府機関・民間公益団体)です。
現在JPRでは会員(正会員・賛助会員・フレンド会員)を広く募集しています。
詳しくはホームページに書いてありますので興味のある方はぜひ支援会に参加ください。

それから、今週末28日(土)にJPRの正井会長が『国際協力入門セミナー』(兵庫JICA主催)で、ザンビアでの活動を一般市民向けに講演するそうです。場所は神戸の三宮です。

●時 間:14:00〜15:30
●場 所:(財)神戸国際協力交流センター
     神戸市中央区御幸通8丁目1番6号 神戸国際会館 20階
     http://www.kicc.jp/
●入場料:無料(申し込みが必要)
●申込先:TEL:078−291-8441
     FAX:078−291-0691
     E-mail:kic03@kicc.jp

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2005年5月24日(火)

ごきブラでベーゴマ

今夜(5月24日)のテレビ番組『ごきげん!ブランニュ』(ABC)で、大正にある『立呑処・火の来間』で流行っているベーゴマが取り上げられるそうです。
ホッピー飲みながらベーゴマに興じるええ歳こいたオッサンたち…。なんとも楽しそうでしょ。興味のあるひとはぜひ見てください。
23:17から放送予定。

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2005年5月23日(月)

Why am I a dog?

2005年5月22日(日)

観賞会

日曜日の昼すぎ、昨日借りた『智恵子抄』(原節子版)のビデオの観賞会。“観賞会”と言っても二人。
精神を病んだ智恵子を演じる原節子が妙に恐い。そういえば、元々まばたきをしない表情で演技する原節子はいつもどこか狂気を忍ばせているようで怖ろしく感じることがある。
「岩下志麻版の方がよかったわ〜」と相方が言う。
俺もそっち観たい。

2005年5月21日(土)

資料探しとラーメン

もう快便。
仔羊さん、さようなら。

チャリンコに乗って相方と西区の中央図書館へ資料探し。
相方が前から観たかったという『智恵子抄』(原節子版)のビデオを見つけたので借りてくれないかと言う。自分で借りればいいのにと言うと、借りられるのは一人2本までという決まりで、もうすでに別のビデオを2本借りてしまったらしいのだ。仕方ない、『智恵子抄』と本来の目的の昆虫関係の資料映像を1本借りた。1本だけだコンチクショウ。
それから2階へ上がり、今度は資料本を物色する。前に来たとき目星を付けていた本があまり役に立たないことが分かり別の本を借りる。
目の前に並ぶ多くの本を見ていて、
「いつか自分も面白い本を出したいなぁ」
とふと思う。いや、きっと出す。絶対出す。いつか出す。快便のように。

帰り道、九条のラーメン屋『天洋』でKラーメンを食べる。
やはり大正店より九条本店だと思うわけである。

2005年5月20日(金)

鼻の奥

昨夜食べた“仔羊の香草パン粉焼き”が今も鼻の奥に甦る。
口から息を吸って鼻から出す。
仔羊、仔羊、仔羊・・・。
かわいそうだが美味しかったのだ。

2005年5月20日(金)

DISILLUSION

DISILLUSION(撃剣霊化)(紙ジャケット仕様) 日本のヘヴィーメタルの代表格ラウドネス。
数日前、深夜の大阪ローカルのテレビ番組に現在のラウドネスのライブ演奏が映し出されていた。さすがにメンバー全員ええ歳こいたオッサンになっていた。頭も腹もええ感じにオッサンになっていた。俺が約20年前にライブで見ていた頃とはだいぶ変わっていて、それは当たり前のことなんだけども、なんか年月の経過を実感したわけである。
それからラウドネスのあとにアクションも映し出されたんだがこちらはそれほど変わりなかったが、あれはなんで?幻想・・・。
ということで今日のBGMは『DISILLUSION(撃剣霊化)』

2005年5月19日(木)

イタリアンvsアイカター

相方と近所のイタリア料理店に行く。
本日のおすすめワインを口の中でころがしながらルール無用容赦なしの注文をする。
グラスワイン一杯750エン…!うん、いいのいいの。ヤクルト2本分くらいの量なのにそれくらい高くてもいいの。おいしいから…。
料理をたいらげ、勘定を済ませて店を出るとき、酔っぱらって真っ赤な顔をした相方が
「ごちそうさま、おいしかったです…」
と店の人に言いながらドアの反対側(回転軸近く)を押したり引いたり必死で開けようとしていた。

2005年5月18日(水)

目ぇ真っ赤

少し前から目を赤く充血させながら絵を描いていて、単なる疲れ目だと思っていたものがどんどんひどくなり、とうとう真っ赤になってしまった。相方も顔を見るたび「キモチワル…」と言うし、俺の顔が気持ち悪い?そりゃおかしい!ということで週末に眼科へ行き診てもらった。
重度の結膜炎ということだった。しかし薬を差していたら意外と早く完治して、いまはもうスッキリさわやか白目むいたイイ男。いや、むいたらあかん。
それにしても眼科の助手(女性)の人数、むやみやたらと多すぎ。
初診料なんと2800エン!高っ。

2005年5月13日(金)

いくらなんでもこれはないやろ…

へんないきもの へんなせっくすのいきもの

※左が本家『へんないきもの』(早川いくを著/バジリコ)。
 右が問題の『へんなせっくすのいきもの』(BUBKA編集部著・イラスト笹部紀成/コアマガジン)。

いくらなんでもこれはないやろ…。
笑えない・・・。小馬鹿にされている気分だ。
久々に頭に血がのぼった。腹が立ってきた。
この本、同じ出版社から出された本ではありません!
これほどまでに下品な盗用はお目にかかったことがない。
もはやここまでいくと便乗やパロディという表現では済まされない。
“悪ふざけ”を通り越してこれはもう“盗み”ではないのか。
つい先日捕まった、キャラクター商品を無断使用して商売していた輩の犯罪と同じだろう。
装幀・デザインにも著作権はある。
著者はイラストレーターとしてこの業界にいるのなら、創造物には当然著作権がありそれを尊重しなければならないことを知っているはずである。表現者なら犯してはならないところでしょう。同業者として情けなく思う。
おそらくこの本はこれから問題になるのではないでしょうか。

中身はまだ見てないので入手後検証したい。
ちなみに『イラストレーション』今月号(2005年5月号)にこのイラストレーターが載っているらしいです。あとでチェックしておこうと思います。

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2005年5月10日(火)

仁義なきギョーカイ

で…出たーっ!
出版業界がいまや恥も外聞もない仁義なき戦いの場と化している、そんな噂は以前から聞いていたのだが、まさかこれほどまでとは思わなかった。
俺が絵を描かせていただいた本『へんないきもの』(早川いくを著・バジリコ)の便乗(パクリ)本が書店に、しかも本家の隣りに並んでいるのだ。

本の帯(表紙の上にかけられている細い紙)には本家の真似をして“何だこりゃ!?”というコピーを入れている…。言っておくが、それはこっちのセリフだ。
それにしても便乗の仕方がなんとも浅ましい…。

hen-paku.jpg
※本のサイズも体裁も節操なく・・・。
※言うまでもないが、優雅に開かれているのが本家。

そそっかしい人が『へんないきもの』の続編と勘違してお金払って買ってしまい、
「なんだコレ、笑えないじゃないか!」
と苦情を訴えられることがないように願うばかりである。

※追記-----
他にも便乗本情報を入手!
『へんなせっくすのいきもの』(笹部紀成著・コアマガジン)
へんな?・・・・・。
↓紹介文
「地球に蠢くへんな交尾をするいきものを精緻なタッチのイラストにアカデミズムたっぷりの面白いおかしい解説。 ※発売日が再度変更になりました。」
この著者はイラストレーターということである。同業者かぁ・・・。

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2005年5月8日(日)

Break Out!

日本ブレイク工業 社歌 以前、『タモリ倶楽部』でステキな社歌が流されて、一躍有名になった解体会社『日本ブレイク工業』である。
ちょっと前に相方との間で話題に上がったので調べてみるとすぐに見つけることができた。
社歌をつくって歌っている“萬Z(量産型)”は、おかげで人気者になり、社歌・店歌をつくってほしいという依頼がその後殺到しているらしい。

『日本ブレイク工業「社歌」歌詞カード』
ぜひこの歌詞を読んで笑っていただきたい。
こんな社歌を歌う社員と現場の作業員はシアワセモノDa Da Da。

2005年5月7日(土)

ブアイソウ…

借りている本の返却と延長手続きをするため地元の図書館へ行く。
いつもなら例の冷たい感じの女性の受付に並ぶことはしないのだが、状況からそこに並ぶしかなかった。
返却も少し遅れぎみだしな、これは嫌味のひとつも言われるぞ…。
俺の番が来た。挨拶もなし。カードの受け渡しの際の言葉もない。女性の無愛想は徹底している。
結局、延滞には何も触れられることはなかったが、返却する本に剥がし忘れて残っている一枚の付箋のことを注意されてしまった。
付箋の端が見える面をこちらに向け指を差し、
「これ取っておいてください」
なんだか呆れている感じで、つまらない溜息のように吐き捨てられた。
ああ、はいはい。付箋を剥がし忘れた俺も悪かったわい。
でもやっぱり無愛想で冷たいよアンタ。あーもう、チョーツメタイ!
例えば、
「あっ、コレ忘れているゾ。テヘッ」
と手をおでこにあててウインクひとつ、そして首を傾げるくらいして笑顔を見せてくれれば、俺だってこんなに切ない思いをすることもないのだ。
頼むから、今後は「テヘッ」をどうかひとつよろしくお願いします。

2005年5月5日(木)

フォークにはお酒なんです

050505.jpg 義姉から宅配便が届く。
“釣り名人”ことF氏がわざわざ酒造会社に行き取り置いてくれたにごり酒と、最近相方の叔父が作ったCD『鴨川の街』だ。
いつも本当にありがとうございます!いろいろして頂いているのにこっちは何もしていないことに誠に申し訳ないという気持ちです…。
早速CDを拝聴した。
懐かしいフォークです。しみじみして、ほんわかして、そしてにやついてきました。いいなぁ。

写真の中のお酒がちょっと減っているのは、
加川良の「下宿屋」を聴きながらちょっと一杯呑んだからなのです。

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2005年5月4日(水)

お好み焼き大会と記録映像

050504.jpg 神戸の義兄がやって来たので、恒例のお好み焼き大会なのだ。
ビールを飲みながら、まずは軽く焼きそばから。それからお好み焼きタイムに突入。豚玉、スジコン入り、豚キムチ・・・。何枚食うたか忘れた。

そして待望のDVDタイム。
今年の2月に、神戸の消防署から義兄を含めた有志6名が、『日本国際救急救助技術支援会(略称JPR)』の活動として、世界最貧国と言われるアフリカのザンビア共和国へ行き、現地の消防隊員と警察官に救急救助の技術指導を行った。そのときの様子を記録した映像を見せてもらった。
開発途上国では救急救助に関する技術や器具が乏しいため、救える命も救えなかったりすることがある。『JPR』とはそういった国へ少しでも日本の救急救助技術の普及を目的として設立されたNGO(非政府機関・民間公益団体)なのである。
日本のオレンジ色の服を着た救助隊が来るということで、今回研修生となる彼らもややダブついたオレンジ色のツナギ服を着て空港まで出迎えに来ていた。お国柄のせいか滅多にきちんとすることがないという敬礼や整列をぎこちないなりにも一所懸命する様は見ていて実に微笑ましい。朴訥な人柄だが愛嬌たっぷりな現地の人達に一瞬で愛情をおぼえた。
最終日には現地の偉いさんたち(長の付く方達や日本の公使)の前で研修の成果を披露する。警察の音楽隊の演奏が揃っていなくて、これまたいい味を出している。研修生達はかなり緊張していたが、教わった各種救助法を見事にやってのけた。
映像を見終えたときには、いい映画を1本観たような爽やかな気分になっていた。
あの映像の中に居ることができた義兄がとても羨ましく思えた。

2005年5月2日(月)

カクトウ

今日、小説宝石6月号分『極点飛行』(笹本稜平著)の最終回のゲラが届いた。
最終話だけは読んでいないので、どういう結末を迎えるのか期待でワクワクするのだが、しかしこれで連載が終わるのかという寂しさもある。読むのもうちょっと先延ばしにしよ〜っと。
ゲラが送られてくる際、ハードボイルドな作品だけあって、女性編集者からの電話で
「ファクシミリの機械の前で今格闘していますので少々お待ちください!」
という気分を盛り上げるオマケ付きであった。単なるファクシミリの不調で彼女の言ったその言葉に意味などある訳ないのだが、そういう表現が俺にとってはすごくうれしかった。
格闘・・・。ああ、格闘・・・。オフィスで格闘・・・。イイなぁ。
勝手にワクワクしたついでに欲を言わせてもらえれば、そこに悲鳴と銃声なんかがあれば文句無しだったのだが…、やはり駄目かね…。

2005年5月1日(日)

ちひろ展

昼すぎから、相方と梅田の大丸ミュージアムへ『わたしが選んだちひろ展』を観に行く。
“思い”が強く伝わってくる絵だが、押し付けではなく極々さりげないところが良い。目にも心にもやさしい絵である。最近は商業的でインパクト重視のこれでもかと言わんばかりの絵を目にすることが多く、少々うんざりしていた。
それから印刷で再現出来るか出来ないかの微妙な彩色を見て、印刷という条件に縛られている自分にあらためて気付かされた。

その後食事をするため16階に上がった。しかし適当な店がなく仕方なく洋食屋(モドキ)でオムライスを食べる。
隣りのテーブルにはまわりの迷惑顧みず大きな声で家庭の愚痴を言い合っている主婦2名。ひどく下品でだらしない。飯も不味くなる。大迷惑だった。

2005年5月1日(日)

俺の寝言を聞け!

早朝、寝ていると相方に肩口を叩かれ起こされた。
俺が大きな声を出してうなされていたというのだ。
そういえば風呂に入っているところを何者かに襲われ、必死になって抵抗している、そんな夢をさっき見ていたのをはっきり覚えている。映画『サイコ』のワンシーンのように殺されまいとなりふり構わずかなりジタバタしていた。もしそんな醜態を無意識のうちに曝していたとなると、夫として、いや家長として、いや男としての威厳に関わる問題だ。ここは慎重にならなければいけない。
何食わぬ顔をして恐る恐る訊いてみた。
「そんなに…、大きな声で叫んでいたのか?」
「もうびっくりするくらいやわ」
とすごい嫌味ったらしく言われた。
ああ、もうこれ以上聞きたくない。それ以上言うな。俺は心の中で叫んだ。そして目をつむり寝たふりすることにした。
俺がどんなふうにうなされていたかたやすく想像できる。昔親父がうなされていた声を聞いたことがあるからだ。

俺が学生のとき、夜灯りを暗くした部屋で試験勉強していると、そこへ酔っぱらった親父が入ってきて俺が寝るはずの布団の上で眠ってしまった。まあええかと気にしないで机に向かっていたら、突然背後で妙に甲高い声がして、思わずガタンッと椅子から立ち上がるほど驚いてしまった。
「ヒョエ〜〜〜!ウヒョ〜〜〜!」
ふだんはえらそうにしている頑固親父から発せられているとは思えない声だった。息子として親父のこんな声は聞くに堪えない。すぐさま起こして部屋から出て行ってもらった。その後親父のうなされ声は家族の間でも時々問題にされるほどだった。その親父の血を受け継いでいる俺は自分がうなされるときが来ることを恐れていた…。

このまま相方が何事もなかったように眠りに入ってくれればよかったのだが、そうはいかなかった。
相方は何かを思いだしたようで、バッとこちらに向き直ったと同時に話し出した。
「そうや、夜中に寝言も言うてたよ。どうなってんの?」
うなされていたことの次は寝言か…。ばつが悪い俺はそのまま反応をせず寝ているふりを続けた。
「大きなイビキをかいてたから肩叩いて起こしたら“チョッケイカケルサンテンイチヨン!”て声に出してはっきり言うたんやで。何のこと?」
と相方は自分の睡眠を妨げられたことに腹を立てていて、返事を聞くまでは許さないといった感じである。
“チョッケイカケルサンテンイチヨン”・・・思い出した!それは二日前の仕事でイラストを描くサイズを計算するために使用した円周を求める公式だ。しかしその公式が印象に残るほど悩んだとか考えたとかいうことはなく、しかも一瞬のことである。自分の事ながら何で寝言でそれを言ったのかまったく解らないが、そういう無意識の言動がよりによって“チョッケイカケルサンテンイチヨン”ということが無性に面白くなってきてだんだん笑いがこみ上げてきた。寝ているふりも続けられずに声に出して笑い出したらもう止まらない。
「く…くっくっくっ!ドワハハハ!なんで“チョッケイカケルサンテンイチヨン”やねんなあ!そもそもチョッケイカケル…」
テンションが上がってきた俺に対して相方は、
「もう眠いから」
と今度は冷たく話を打ち切るのであった。
今後どういった寝言が出てくるのか楽しみであり、またとてつもなく不安でもある。

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