2003.5.29(木)
まじめな仕事の打ち合わせが意外にはやく終わり、夕方からシゲさんの事務所である大いなる遊びの打ち合わせ時刻まで少し時間ができてしまった。しかたがないので(というよりそうしたかった)中之島公園の川のほとりでボーっとすることにした。もちろんただボーっとしている訳ではない。こんなときこそ人間観察の絶好の機会であり、“ヘン”な人間を俺は見逃さない。どんどん前を通り過ぎる様々な人間模様。
「向こうから歩いてくる30歳ほど歳の離れた男女は同僚には秘密の現在オフィスラブまっただ中。しかも女の方が年上」
「おっ、かの噂の自転車リカンベントに乗って颯爽と通り過ぎていく男。しかし乗ってるオッサンがイケてない。こけたらオモロイのになあ」
「終始半笑いの女性。何を考えてそんなに可笑しいのか興味津々だ。きっとナイスな投稿ネタが浮かんだのだろう。教えてほしい…」
など妄想は止まらない。
ビジュアル的に“ヘン”な人達も笑撃的だ。スカートをはいて若妻が着けるようなエプロンを着け、顔を真っ白に白粉を塗り頭にはバスタオルを巻き乳母車を押して優雅に歩いているビジネスシューズを履いた40代後半の男。これにはすれ違った外人さん二人が顔を見合わせて驚いていた。
他にはスーツ姿で横分けヘアに黒縁メガネの一見堅物サラリーマンだが、歩き方は松の廊下をすり足で歩くお侍の50代後半の男。後ろ姿がからくり人形のようでとてもキュートだ。文字にすると弱いが俺の中では強烈な印象で残った。
本当に人間て様々のキャラクターを持っているものだ。短時間でこんなにたくさん人間観察できるなんてさすが中之島。
すぐ前のグラウンドでは大学生が野球の練習をしていて、たぶんいままでに野球経験がないのだろうそのヘタさ加減がプロ野球観戦するよりほんわか楽しい。で、頬笑みながら練習を見ている自分の姿を客観的に想像してみたら、昔グラウンドのフェンスの向こうからいつもこっちを見ていた野球好きのオッサンになっているではないかと我に返った。
「あっ、もうこんな時間か」集合時間に近付いてきたので、蚊にさされまくった腕を掻きむしりながら中之島公園を後にする。
『七人の筆侍』の打ち合わせが始まった。
さっき公園で妄想しすぎ疲れていて思考能力に問題があったのだが、
例のごとく「俺達ホンマにそんなことやるのか?」というような妄想計画がいっぱい出てきて、「ああ、これから毎年恥ずかしがらねばならぬのか…」と戸惑いながらも面白楽しい時間を過ごす。
さらにイラストレーターという人間はみんな話を広げるのがうまいということが分かった。 |